【研究紹介】妊娠中期の体重増加量率と出生体重及び妊娠期間との関連
母性看護学・助産学研究室 関屋伸子
よって、本研究は合併症がなく正期産で経膣分娩であった妊婦の異なる妊娠期間における体重増加量と出生時体重及び妊娠期間の関係を調査することを目的として実施しました。
妊娠期間を正期産早期(妊娠37-38週)と正期産後期(妊娠39-41週)の2期に分類し、妊娠期間における属性の影響を査定しました。独立変数は母体年齢、経妊回数、経産回数、身長、非妊娠時体重、妊婦体重増加量、喫煙、飲酒、新生児の性別としました。子宮内胎児発育遅延児(SGA)と妊娠期間の短縮化の影響はオッズ比で示し、ロジスティック回帰分析は95%信頼区間で用いました。妊娠各期の体重増加率と出生時体重及び妊娠期間の長さとの相関関係にはピアソンの相関係数を用い、他の統計手法は対応のないt検定とフィッシャーの直接確率検定を用いました。有意確率は5%(p<0.05)としました。
Table1.は対象の属性を示しています。正期産早期の平均出生時体重は2,905±375gで、正期産後期の3,154±382gと比較し有意(p<0.05)に軽く、正期産早期における低体重児(<2,500g)の出現は正期産後期(10.6 vs. 5.2%, p=0.029))と比較して有意に重い結果となりました。また、妊娠初期の体重増加量は妊娠中期及び末期(それぞれp<0.001)と比較して有意に低かったですが、妊娠中期と妊娠末期の間の体重増加量に有意差はなく、妊娠中期における体重増加量が最も高値でした。対象妊婦の喫煙率は8.5%で、大多数の喫煙者(70.0%)は一日あたり11本以下の喫煙をしていました。

低い非妊娠時体重と低い妊婦体重増加量は、Table2.に示したように、いずれもと妊娠週数の短縮化の独立した予測因子でした。間隔変数における調整後オッズ比は、その間隔変数1単位あたりのオッズ比を示します。

非妊娠体重、妊婦体重増加量、妊娠中期の妊婦体重増加率は、Table3.が示すように出生時体重及び妊娠期間の長さと有意に関係しています。また、妊娠中期の妊婦体重増加率と出生体重及び妊娠期間には有意な相関関係(それぞれr=0.32,p=0.005;r=0.40,p=0.0003)を認めました。
4.考察
本研究は正期産に対する後方視的調査でしたが、妊娠中の体重増加不足や体重増加量の低さは子宮内胎児発育遅延児(SGA)の増加や妊娠期間の短さと有意に関係していました。また、非妊娠体重及び妊婦体重増加量は両者とも出生時体重と妊娠期間の長さと有意な関係がありました。栄養上の問題が子宮内胎児発育遅延児(SGA)や短い妊娠期間と関係していることが最近の研究から考えられました。
本研究では、妊娠期間の長さと妊娠中期における体重増加量に有意に相関をしていました。この結果は妊娠期間の長さにとって最も敏感な時期は妊娠中期であることを意味しています。妊娠期で最も影響を受けやすい時期における適切な妊婦体重の増加は平均出生時体重の増加に寄与するでしょう。
論文掲載 Maternal Weight Gain Rate in the Second Trimester Are Associated With Birth Weight and Length of Gestation:Gynecologic and Obstetric Investigation 2007;63;45-48
【研究紹介】放射線による白血病の発症機構
環境保健学研究室 伴信彦
1. 放射線とがん
放射線が「がん」を引き起こすことはよく知られていますが、放射線を浴びたからと言って、必ずがんになるわけではありません。身体に受ける放射線の量が多くなるにつれて、がんになる可能性が高くなるのです。それでは、わずかな量の放射線でも、がんになる可能性はゼロではないのでしょうか。例えば、病院でX線検査を受けただけで、将来がんになってしまうのでしょうか?
実は、現代の科学をもってしても、この問いに対する正解は得られていません。放射線がなぜがんを引き起こすのか、そのメカニズムがわかっていないからです。この問題に対する答えを見出すために、私はマウス(はつかねずみ)の白血病を使った研究をしています。白血病は、血液のがんと言われています。
2. マウスの白血病とSfpi1遺伝子
マウスにもいろいろな種類(犬や猫の血統のようなものです)がありますが、いくつかの種類のマウスでは、放射線を当てるとヒトと同じタイプの白血病が出てきます。この白血病の発生には、Sfpi1という遺伝子が深くかかわっています。
遺伝子の実体はDNAの塩基配列です。DNAは、細胞核の中に染色体という形で存在しています。マウスのSfpi1遺伝子は、2番染色体(染色体には番号がついています)の真ん中付近にある塩基の並びです。
正常な細胞には、2本の正常な2番染色体があります。ところが白血病になった細胞では、2番染色体の途中が抜け落ちて、Sfpi1遺伝子が一つなくなっています。さらに、もう一方の2番染色体上のSfpi1遺伝子には、突然変異(DNAの塩基配列が変化すること)が起きています。つまり、白血病細胞では正常なSfpi1遺伝子がなくなっているのです(図1)。実際、遺伝子工学の手法によって、マウスのSfpi1遺伝子が働かないようにすると、白血病になることが確認されています。

図1 白血病細胞における2番染色体とSfpi1遺伝子の変化
3. 放射線と染色体異常
では、放射線はどうやってマウスに白血病を引き起こすのでしょうか。放射線にはDNAを傷つけ、切断する作用があります。細胞はそれを修復しようとしますが、切れ端のつなげ方が悪いと変な染色体(染色体異常)ができてしまいます。そこで考えられるのは、放射線は白血病に特徴的な2番染色体の異常を作っているのではないかということです。放射線を照射して1日後に、マウスから骨髄細胞を取り出し、その染色体を調べてみたところ、確かに白血病と同じタイプの染色体異常が観察されました(図2)。

図2 放射線照射1日後のマウス骨髄細胞中に観察された白血病型の染色体異常(矢印)
もう一方のSfpi1遺伝子の突然変異についてはどうでしょうか。多少専門的な話になりますが、問題の突然変異はSfpi1遺伝子の中でも特定の場所にのみ見られ、DNA塩基配列に関して、703番目のシトシンがチミンに変化しているパターンが大半であることが知られています。元の正常なシトシンにはメチル基がついているのですが、このようなシトシンがチミンに変化するのは、自然の突然変異として最も起こりやすいものです。
そうすると、放射線が2番染色体の異常を起こした後、もう一方の2番染色体上のSfpi1遺伝子がたまたま変異を起こすと白血病になるのではないか、そんなふうに考えることができます。実際、マウスに放射線を照射してから白血病になるまでには1~2年もかかるので、一見つじつまが合うように見えます。
4. 造血幹細胞の老化
ところが、話はそう単純ではありません。Sfpi1遺伝子の突然変異が成り行きまかせだとすると、そのような自然突然変異はかなり高い頻度で生じなければならない計算になるのです。これでは他の実験・研究で得られている知見と整合性がとれなくなります。そうなると、この突然変異の発生にも放射線が関係していると考えざるを得ません。そこで着目したのが、放射線照射による造血系の変化です。
血液中の赤血球・白血球・血小板(これらをまとめて血球と呼びます)は、元をたどると造血幹細胞というオールマイティな細胞から発生します。造血幹細胞から何段階もの細胞分裂を経て、最終的に血球になるのです。血球には寿命があるため、造血幹細胞は一定のペースで細胞分裂を繰り返し、自分自身のコピーを作ると同時に、一部はこれらの血球のもとになる細胞に変わっていきます。造血幹細胞から生じる血液細胞全体を造血系と呼びます。
造血系の細胞は、放射線に対する感受性が高いという特徴があります。放射線を浴びた結果、造血系の細胞が死ぬと、少し遅れて血球の数が減ってきます。例えて言うならば、ものを作っている工場が一時的にストップして、供給できる製品の量が減った状態です。ここで、全く同じ生産力をもった工場が二つあったとして、そのうちの一つが使い物にならなくなった状態を想像してみてください。製品の供給量を維持しようとすれば、残った一つの工場の生産力を2倍にしなければなりません。
ある程度の量の放射線を浴びたマウスの造血系は、これと同じような状況になります。必要な数の血球を供給するために、生き残った造血幹細胞が通常よりも速いペースで細胞分裂を繰り返さなければならないのです。実験とシミュレーション計算の結果、白血病の発生率が最も高くなる放射線量では、造血幹細胞の細胞分裂数は通常の10倍近くになることがわかりました(図3)。

図3 白血病の発生率が最も高くなる条件での造血幹細胞の細胞分裂回数
(シミュレーション計算による推定値)
細胞は分裂を繰り返す度に疲弊していきます。造血幹細胞も例外ではなく、細胞分裂を繰り返すことによって老化が早まることがわかっています。老化した細胞ではDNAを正しく維持する機能が低下し、突然変異が生じやすくなります。老化した造血幹細胞からできる細胞もまた、突然変異を起こしやすくなるはずです。結局、放射線は造血幹細胞の老化を早めることで、間接的に突然変異を誘発しているのではないか、そのように考えています。
今後は、この仮説を実験的に証明するとともに、その場合に放射線の量と白血病発生率の関係がどのようになるのかを検討する予定です。
この研究に関して発表した論文
Ban N, Kai M and Kusama T. Chromosome aberrations in bone marrow cells of C3H/He mice at an early stage after whole-body irradiation. Journal of Radiation Research 38(4), 219-231, 1997.
伴信彦. マウスの急性骨髄性白血病と2番染色体の異常. 放射線生物研究 35(2), 115-126, 2000.
Ban N, Yoshida K, Aizawa S, Wada S and Kai M. Cytogenetic analysis of radiation-induced leukemia in Trp53-deficient C3H/He mice. Radiation Research 158(1), 69-77, 2002.
Kanda R, Tsuji S, Ohmachi Y, Ishida Y, Ban N and Shimada Y. Rapid and reliable diagnosis of murine myeloid leukemia (ML) by FISH of peripheral blood smear using probe of PU. 1, a candidate ML tumor suppressor. Molecular Cytogenetics 1(1), 22, 2008.
Ban N and Kai M. Implication of replicative stress-related stem cell ageing in radiation-induced murine leukaemia. British Journal of Cancer 101(2), 363-371, 2009.
【研究紹介】医療における苦情解決 患者が死亡した相談事例の分析
保健管理学研究室 平野亙
【研究紹介】地域高齢者の転倒恐怖感と主観的転倒予測との関連性
地域看護学研究室 江藤真紀
なお、この研究で言う転倒恐怖感とは、日常生活を送るにあたり必要となる動作を行う能力がありながらも、それらを避けてしまうような転倒発生に関する不安のことであり、転倒予測とは、転ぶことを自分で予測することを意味します。FESスコアとは、転倒恐怖感を測定する尺度(Fall Efficacy Scale)のことであり、10項目の質問肢で構成され、各項目0~10点の計100点で評価をするものです。心理的ADL(Activities of Daily Living)の低下とは、日常生活動作の遂行に対して自信を失い、意欲が減退したり、抑うつ傾向になったりすること、身体的ADL(Activities of Daily Living)とは、自立して生活するための基本的な身体的動作のことで、食事、排泄、着替え、入浴、就寝、移動など毎日繰り返される一連の動作をさします。
対象者には研究への参加は自由であり、協力しなくても不利益にはならないこと、問題があると感じた場合にはいつでも同意を取り消すことができること、データはこの研究以外に用いることはないことなどを説明しました。データは施錠できる学内の研究室に保管し、コード化して個人の特定はできないようにしています。なお、この研究は大分県立看護科学大学研究倫理安全委員会の承認を得て実施しました。
転倒経験有の者は16人(18.6%)、転倒による骨折経験有の者は15人(17.2%)でした。一般的に地域高齢者の転倒率は10~20%とされていることから、この研究でも同様の結果が得られました。転倒による骨折率については、一般的に5%程度とされていますが、この研究での骨折率は非常に高かったことが分かりました。転倒恐怖感有の者は48人(55.2%)であり、一般的に25~55%の者に転倒恐怖感有とされており、この研究もそれに類似していました。また転倒経験、転倒による骨折経験、転倒しそうになった経験のすべてが無い者38人のうち11人(28.9%)が転倒恐怖感を持っていることが分かりました。転倒恐怖感と有意な関連があった項目は、転倒経験、転倒による骨折経験、転倒しそうになった経験、転倒予測、FESスコアでした。転倒予測有の者は、55人(64.0%)であり、転倒予測と関連のあった項目は、転倒経験、転倒による骨折経験、転倒しそうになった経験、転倒恐怖感、FESスコアでした。



4.考察
転倒予測は、転倒経験や転倒しそうになった経験と有意な関連があったり、過去の転倒経験で転倒する場所や状況を学習したりしていることが伺えました。これにより転倒予測は、転倒対処行動に繋がる判断基準と推測されました。よって、身体機能に適合した転倒予測能力が獲得できれば、転倒回避や転倒恐怖感による活動制限の縮小が可能になるのではないかと考えています。
【研究紹介】 筋萎縮性側索硬化症(Amyotrophic Lateral Sclerosis:ALS) 患者の夜間睡眠状況調査
基礎看護学研究室 伊東朋子
表1 対象者の背景 (n=35) | ||||||
項 目 | 人数 (%) | |||||
40歳代 | 1 | ( | 2.9 | ) | ||
50歳代 | 8 | ( | 22.9 | ) | ||
年齢構成 | 60歳代 | 15 | ( | 42.8 | ) | |
70歳代 | 7 | ( | 20.0 | ) | ||
死亡・無回答 | 4 | ( | 11.4 | ) | ||
計 | 35 | ( | 100.0 | ) | ||
6年以下 | 11 | ( | 31.4 | ) | ||
7~10年 11年以上 | 13 | ( | 37.1 | ) | ||
罹病年数 | 9 | ( | 25.7 | ) | ||
無回答 | 2 | ( | 5.7 | ) | ||
計 | 35 | ( | 100.0 | ) | ||
有り 無し | 22 11 | ( ( | 62.9 31.4 | ) ) | ||
人工呼吸器 | ||||||
無回答 | 2 | ( | 5.7 | ) | ||
計 | 35 | ( | 100.0 | ) | ||
不規則 人数 | 規則 人数 | 不明・無回答 人数 | 合計 人数(%) | ||
6時間以下 | 8 | 3 | 0 | 11(31.4) | |
6~7時間 | 4 | 3 | 2 | 9(25.7) | |
7~8時間 | 5 | 2 | 0 | 7(20.0) | |
8時間以上 | 2 | 3 | 0 | 5(14.3) | |
無回答 | 0 | 0 | 3 | 3( 8.6) | |
合計 | 19(54.3) | 11(31.4) | 5(14.3) | 35(100.0) | |
夜間の目覚め | 人数 | (%) |
覚醒無し | 2 | (5.7) |
1~4回 | 19 | (54.2) |
4回以上 | 8 | (22.9) |
わからない | 3 | (8.6) |
無回答 | 3 | (8.6) |
合計 | 35 | (100) |
眠りの深さ | 人数 | (%) |
満足な睡眠 | 13 | (37.1) |
あまり眠れない | 13 | (37.1) |
ほとんど眠れない | 1 | (2.9) |
わからない | 8 | (22.9) |
合計 | 35 (100.0) | |
【研究紹介】犯罪を起こしてしまった理由、被害者への気持ちや考え-生命犯罪と性犯罪の比較-
人間関係学研究室 関根 剛
はじめに
最近では、犯罪の被害者の苦しみなどが知られるようになってきました。平成16年には、犯罪被害者等基本法という法律ができ、裁判における被害者参加制度など、被害者のための様々な制度が作られるようになってきました。しかし、被害者の方々にとって、非常に大きな関心のひとつは、自分たちに被害を追わせた加害者は、本当に反省しているのだろうか、何を考えているのだろうかということです。
ただし、この研究は、面白そうだからと言う理由で調査したわけではありません。私は、犯罪の被害者の方々を支援する団体に15年近く関わっています。また、20年くらい前には、少年鑑別所という非行少年に対応する機関で働いていたこともあります。つまり、被害者と加害者の両方の立場や状況を知った上で、両方の人権を大切にして、両方の役に立つように配慮しながら、この調査を行いました。
研究の目的
加害者は、自分の起こした犯罪、自分の被害者に対して、どのように思っているかを調べます。
方法
調査対象者
ある刑務所で、「被害者について知る」研修を受けたいと希望した生命犯罪(殺人や殺人未遂)または性犯罪で受刑している人を対象にしました。なお、これからは、調査対象者のうち、生命犯罪を起こした人たちを生命犯罪群、性犯罪を起こした人たちを性犯罪群と呼びます。
調査内容
事件を起こしてしまった理由12項目、被害者への気持ちや考え25項目などから構成された質問紙で、各項目を4段階で回答してもらいました。
調査方法
調査対象者に、研修の約1週間前に個別に配布して、回答してもらうように、お願いをしました。
結果
(1)事件を起こしてしまった理由
事件を起こしてしまった理由12項目を、因子分析という統計的な方法を使って、大ざっぱにグループ分けをしました。
このように、生命犯罪群は、性犯罪群に比べて、事件について、今でもショックなことと感じ、被害者の怒りも強く感じていることがわかります。しかし、性犯罪群では、同じように申し訳ないと思いながら、自分の起こした事件をあまり思い出さず、刑務所に入っていることで反省もつぐないも十分だと感じているようです。つまり、生命犯罪群に比べて、性犯罪群は自分の起こした事件を、かなり軽く感じていることが推察できます。
研究の展開
この研究は、加害者が自分の犯罪の理由や被害者への気持ちや考えを、どのように思っているかを調べるための調査でした。これだけでは、ただのアンケートで終わってしまいます。研究は、より広く、より深く発展させなければなりません。つまり、この研究は、因子分析という方法を使って、仮に作った調査用紙が、加害者の答をうまくとらえているかを確認するためのものでした。
研究というと、試験管をふった化学実験だったり、とても難しい学問というイメージがあるかもしれません。けれど、看護学や心理学というものは、実践の学問です。いかに、実生活や実践活動に役立たせるか、より効果的な実践活動につなげられるか。それを明らかにしていこうとする研究のやり方もあります。高校生の皆さんも、これから、いろいろな学問や研究に関心を持っていってみて下さい。案外、身近で面白いものが見つかるかもしれません。
【研究紹介】Interpretation of intonation with modality in the same scene of "Sense and Sensibility"
Shinji MIYAUCHI, Foreign Language Department
It can be observed that the same sentence is uttered with different intonation. Brazil (1984) also argues that no two readers, given the same printed text to read aloud, can usually be expected to make identical intonation choices. Halliday suggests (cited in Brown and Yule 1983) that intonational realization depends upon the two categorization of information as ‘given’ or ‘new’. It is also argued that pitch movement choice depends on speaker’s moment-by-moment decision with regard to the context (Brazil 1994; 1997: Cauldwell and Allan 1997). Thus, the regulations or tendencies of pitch movement choices should be found in the context of the situation or of the story. In order to interpret the context, the author introduced stylistic idea of modality (Toolan 1996). Also, as the fixed sample of utterances, the author chooses literary texts and their re-recorded soundtrack CDs. This study seeks to compare the same sentences in the two different literary texts, clarify the validity of text interpretation from the modal points of view in the framework of Brazil’s theory and identify factors of pitch movement choices.
Two versions of “Sense and Sensibility”, originally written by Jane Austen, were chosen as the sample of this study: one was the original version; the other was a re-told version as a graded reader. The authentic original text was from the series of Oxford World’s Classics, published by Oxford University Press in 2004. The re-recorded CDs used for this study were produced by Naxos Audiobooks Ltd., an unabridged version read by Juliet Stevenson in 2005. The re-told version was produced by Oxford University Press as level 5 of Oxford Bookworms Library series. The story was re-told by Clare West in 2000. The attached CDs were used as the sample material.
Table 1. Evaluative words: Nouns
Original version | Re-told version | ||
Elinor | Evaluation | Elinor | Evaluation |
comforts | + | ||
friends | + | ||
loss | - | ||
leaves | - | ||
opening | + | ||
consolation | - | ||
discovery | - | discovery | - |
character | - | character | - |
engagement | + | engagement | + |
months and months | - | ||
end | - | end | - |
confidence | + | ||
blow | - | ||
3.2. Verbs
Before the Marianne’s shout ‘Engagement!’, Elinor in the original text used eight verbs, which were all interpreted as negative. The re-told version contained three verbs. (See Table 2 below.)
Table 2. Evaluative words: Verbs
Original version | Re-told version | ||
Elinor | Evaluation | Elinor | Evaluation |
(must not) talk | - | Calm (yourself) [imperative] | - |
Have [question] | - | ||
suffer | - | ||
think [imperative] | - | Think [imperative] | - |
(you would have) suffered | - | (you would have) suffered | - |
(had been) delayed | - | ||
(had been) carried on | - | ||
(would have) made | - | ||
3.3 Adjectives
Before the exclamation ‘Engagement!’, the original text contained eight evaluative adjectives uttered by Elinor, which were all negatively interpretable. The re-told version had one adjective, which valued Willoughby’s character as betrayal from Elinor’s mouth. (See Table 3 below.)
Table 3. Evaluative words: Adjectives
Original version | Re-told version | ||
Elinor | Evaluation | Elinor | Evaluation |
no (comforts) | - | ||
No (friends) | - | ||
no (opening) | - | ||
later (period) | - | (his) real (character) | - |
Every | - | ||
additional (day) | - | ||
unhappy (confidence) | - | ||
dreadful | - | ||
4. Discussion
It appears that these negative expressions in the original text version help to establish the context by showing what the protagonist, Elinor, unilaterally thinks about the current situation in the story, and evoke the emotion of her younger sister, Marianne more strongly than those of the same scene in the graded reader version. Elinor tries to be objective about the situation by using passive voice clauses, but the words which are used in these clauses are evaluative and subjective. Moreover, Elinor uses fall-rise tones in some of the tone units, which imply that she thinks that what she utters to Marianne are already shared with her sister. After all, in response to Elinor’s prejudiced opinions, the actress in the original text uses a rising tone as Marianne’s voice, i.e. the speaker-dominant tone, in the exclaiming sentence ‘Engagement!’. This seems to be a signal from Marianne to Elinor as “Stop it!”. On the other hand, a fall-rise tone is used in the same sentence of the re-told version, which sounds more weakly than the original version, confirming the information shared between the two sisters like “Am I right to understand that you said there has been an engagement between me and Willoughby?”. It is likely that each actress in the two audio recordings used the different pitch movements according to the difference of intensity or degree of modality which was expressed and interpreted in each text. It is also observed that each of the abovementioned pitch choices leads the similar pitch movements in the following tone units. It seems that this series of pitch was selected effectively in order to describe Marianne’s misery, and to express and play the sympathetic but still slightly sceptical part of Elinor.
Brazil, D. (1984) The Intonation of Sentences Read Aloud, in D. Gibbon and H.
Richter (eds.), Intonation, Accent and Rhythm: Studies in Discourse Phonology.
Berlin: de Gruyter.
Cambridge University Press.
Cambridge University Press.
Austen, J. (2000) Sense and Sensibility. Oxford Bookworms Library, level 5, re-told by Clare West. Oxford: Oxford University Press.
Appendix B: Transcript of the sample scene from the re-told text
【研究紹介】食物アレルギーをもつ児と保護者に対する保育所看護職の取り組み
小児看護学研究室 田中美樹
1. はじめに
1998年、乳児保育需要の増加を受け、全ての保育所で乳児保育が実施できるよう児童福祉施設最低基準の一部改正がされた。厚生労働省児童家庭局長は、乳児9人以上を入所させる保育所では看護職1人を置くことと通知した。2007年の社会福祉施設等調査報告では、全国の保育所の看護職配置率は20.9%であり、看護職配置が進んでいないのが現状である。
このような背景の中、特に乳幼児の食物アレルギーが増加しており、食物アレルギー有病率調査では、乳児が約10%、3歳児で約5%と報告されている。自ら対処できない乳幼児は重篤な状態に陥りやすく、乳児の集団保育の増加に伴い、保育所の離乳食など食物アレルギーに対する対応が重要な課題となっている。
そこで本研究は、保育所看護職が食物アレルギーをもつ児や保護者に対して行っている取り組みや、他の職員との協働の実際について明らかにし、保育所看護職の役割や課題について示唆を得ることを目的とした。
2. 方法
調査期間は2009年7月末~8月末で、九州内2県の保育所に勤務する看護職を対象とした。無記名の自記式質問紙法で、調査項目は属性9項目、食物アレルギーの管理6項目、保護者への対応8項目、他職種との連携6項目、食物アレルギーの管理や指導などに対する認識10項目の合計39項目と自由記述である。データは記述統計、χ²検定をSPSSver.17.0を使用し分析した。有意水準は5%とした。
看護職(保健師・看護師)が在籍する施設の施設長および看護職に本研究の趣旨について記載した文書を郵送し、承諾の得られた施設にのみ質問紙を配布した。
3. 結果
質問紙の配布数72部、回収数58部(回収率80.6%)で、欠損のない55部を分析対象とした。
対象者の属性は、平均年齢41.5歳で、保育所の平均勤務年数は4.9年であった。小児看護の経験がある看護職は15名(27.3%)、経験がない看護職は40名(72.7%)であった。

食物アレルギーに関する食品の制限を決定する基準は、医師からの診断書40名(62.5%)、保護者からの依頼21名(32.8%)であった。保育所で預かる食物アレルギーに関する薬剤は、内服薬が約6割、軟膏が約4割と多く、エピネフリン注射は1名のみであった。食物アレルギーについて看護職が保護者から受けた相談は「アレルギーの症状、アナフィラキシー」「食物除去・解除について」等で、一方、看護職が保護者の対応で困った内容は「食物アレルギーに対する保護者の認識が不十分」「保護者と直接話す機会が少ない」等であった。看護職の約8割は保育士との情報交換が行えていると回答した。


4. 考察
厚生労働省が作成した「食物アレルギー診療の手引き2005」が提示されたにもかかわらず、食品の制限の決定に医師の診断書を用いている施設は6割で、診断書に基づく対応が普及しているとはいえなかった。そのため、自宅では食品の制限をしていない保護者の要望にも対応する等の混乱が生じていると考える。食物アレルギーの薬物療法では、2005年4月に承認されたアナフィラキシー補助療法薬のエピネフリン自己注射薬を預かっている看護職は1名のみであり、アナフィラキシーショックへの対策が十分でないことが明らかになった。保護者は、食物アレルギーについて医療面や生活面について質問しており、看護職は診断を受けた後のフォローや信頼関係をつくるためコミュニケーションをとる等で対応していた。しかし、クラス担任の看護職が約7割で、そのうち9割が0歳児クラスを任されていることから、保育業務に追われ保育所全体の食物アレルギーに対応できる体制ではないと考える。看護職が保護者の対応で困っている内容は、保護者の食物アレルギーの食事療法や対応が不適切なことであった。看護職は、児や保護者に対し、保育士や栄養士とも連携し専門性を活かして活動することが期待される。
5. 成果発表
1) 第20回日本小児看護学会学術集会発表,兵庫,2010
2) 日本小児看護学会誌投稿中
【研究紹介】The Relationship between Job Stress and Urinary Cytokines in Healthy Nurses: a Cross-Sectional Study
成人・老年看護研究室 福田 広美
Background

【研究紹介】大気汚染は男性の生殖機能に悪影響を与えるのか?
生体反応学研究室 吉田 成一




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