研究者養成コース
研究者養成コース(修士課程看護学専攻)
研究者養成コースとは
本研究科には、基盤看護学、発達看護学及び広域看護学の3つの専攻領域を設定しています。領域設定にあたっては、実践の場において指導的な立場で看護の専門性を発揮できる人材、あるいは、看護教育の場で体系的な教育、研究の任を果たすことができる人材を育成するという本学の大学院設置の趣旨に基づいて、幅広い看護の領域をカバーできるようにしています。
3つの専攻領域には、それぞれの領域の特徴をカバーする授業科目を設け、学生のニーズに応じた領域の選択ができるようにしています。
また、本大学院が目的とする人材を育成するためには不可欠であると考えている看護の基礎教育を体系的に教授するために、看護の専門科目だけでなく、看護の基礎教育分野として生体機能学、病態機能学、健康増進科学、人間関係学、保健情報学の授業科目を設け、看護学を支える基礎科学に関する先端的な知識を含めた体系的な知識を教授することにより、問題解決能力、看護実践の管理能力、研究能力がより総合的に高められるようにしています。
研究者養成コース:アドミッションポリシー,カリキュラムポリシー,ディプロマポリシー
研究者養成コース:アドミッションポリシー
看護学専攻のうち本コースでは、博士課程(後期)への進学を念頭に看護学の研究を行う研究者を育成することを目的とする。このために、次のような人材を求め、アドミッションポリシーを定める。
- 看護学に対する探求心をもち、主体的・自律的に学ぶ力のある人
- 看護学および関連領域の基礎学力を有し、特に研究論文を批判的に読み解く力、論理的に思考しデータを分析する力、研究の遂行と成果のまとめに必要なコミュニケーション能力と表現力を有する人
- 将来、教育・研究を志望し、保健・医療・福祉分野を学術的に発展させる意欲のある人
研究者養成コース:カリキュラムポリシー
1)教育課程の編成方針
本コースに基盤看護学、発達看護学、広域看護学の3つの専門科目を設置し、入学者はいずれかの専門科目を選択します。
DP1.「看護学に関する幅広い専門的見識」を習得するために、各自の専門科目から選択必修科目として特論と演習を履修し、専門領域の知識だけでなくその背景・課題・解決手法等に関する専門的リテラシーを研鑽します。
DP.2「問題解決能力、批判的・論理的思考力、分析力」を高めるために、共通科目から選択必修科目を幅広く履修します。これを通し、多様なアプローチを組み合わせて専門的課題に適用する応用力と、研究力の基礎を習得します。
研究に必要な情報収集と情報発信にはDP.3の「英語力」が必須なので、英語科目の履修に加え、原著講読演習における英語文献の読解演習を通し、読解力と英語論文作成能力について研鑽します。
DP4.「専門分野の研究論文を批判的にレビューする能力」は、専門科目・共通科目に加えて、ゼミ形式の原著講読演習、及び特別研究を進める過程で指導教員から教授を受けることにより高めます。
DP5.の「研究課題の洞察、データ分析、研究計画立案・遂行、論文作成の能力」については、多角的かつ柔軟な科学的思考をもって研究を行う能力を、主に特別研究の遂行を通して習得します。
2)学修方法・学修過程
共通科目のうち「看護科学研究特論」では、科学的研究の基礎的方法論を1年次に学修します。英語力は博士(後期)課程への進学要件となるため1年次からの自習を奨めますが、研究を英語でまとめる方法に関する「英語論文作成概論」は、特別研究が具体的に進行する2年次に履修します。その他の科目は学生の事情に応じて、1年次でも2年次でも履修できます。
専門科目のうち講義は、1年次に履修します。これらの 専門知識を応用し、専門領域の課題や先行研究を探索する方法については、2年次の演習で学修します。
「特別研究」に関しては、学生毎に主副の指導教員を配置します。特別研究のために必要な先行研究の解題については、主指導教員の下での「原著講読演習」でゼミ形式により学修します。研究本体については1年次から2年次にかけて「特別研究」の単位を配当し、指導教員の一貫した指導下で、研究課題の探索・設定、研究の立案・遂行、及び修士論文作成を学生が主体的に遂行します。この過程で研究計画報告会・研究中間報告会において研究進捗状況を発表し、他教員からもコメントを受けます。
3)学修成果の評価
学修成果は、ディプロマ・ポリシーを達成するために学則別表に示された科目について、目標とする学修の到達度がどの程度であったかを示します。したがってその目標は、各科目において設定します。た だし、特別研究については、指導教員以外の教員による審査を受け、これにより合否を判定します。
研究者養成コース:ディプロマポリシー
本コースでは、所定の単位を修得し、かつ以下の能力を身につけた学生に、博士課程(前期)の学位(修士(看護学))を認定する。
- 看護学に関する幅広い専門的見識
- 共通科目を通して獲得した、問題解決能力、批判的・論理的思考力、分析力
- 研究に必要な英語原著論文読解力と英語論文を書く基礎力
- 専門分野の研究論文を批判的にレビューする能力
- 教員の指導下で、専門分野の研究課題を洞察する力、データを分析する力、研究計画を立てる力、および研究を遂行し論文としてまとめる能力