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大学紹介

【研究紹介】看護系単科大学における教養教育の多様性に関する検討 -カリキュラム、教養教育科目に着目して-

更新日:2026年2月16日 ページ番号:0008613

研究者プロフィール

中釜 英里佳<外部リンク>​(老年看護学研究室 学内講師)
研究キーワード:看護系大学、単科大学、教養教育、カリキュラム

研究紹介

研究テーマとその内容について教えてください。

 この研究は、全国の看護系単科大学37校を対象に、各大学が公開している授業計画(シラバス)を分析し、幅広い教養を育てる教育がどのように行われているかを明らかにしたものです。その結果、多くの大学では授業科目が、「教養」、「専門基礎」、「専門」の3つに分けられていましたが、教養科目の単位数や科目選択の自由度には大学ごとに大きな違いがありました。特に、現代社会で重要とされる「情報・IT」や「多言語」に関する科目は、全体として少ない傾向が見られました。また、教養教育を高学年まで配置する工夫をしている大学も一部に見られましたが、多くは低学年に集中しており、大学間で教養教育の位置づけに差があることが明らかになりました。

現在の研究を始めようと思ったきっかけや、解決したい課題は何ですか?

 現代社会では、自ら考え解決する力の基盤として教養教育が重要視されています。しかし看護教育では専門科目の高度化が進み、教養教育がどのような位置づけで行われているか見えにくくなっています。特に看護系単科大学では、人や物の資源が限られることから、教養教育の内容や位置づけに大学間で大きな差が生じている可能性があります。こうした違いが可視化されていないため、学生が大学教育で現代社会に必要とされる「情報活用力」や「多文化理解力」を身につけられているか判断しにくい状況があります。本研究では、この見過ごされがちな課題を明らかにし、看護職養成における教養教育のあり方を問い直すことを目指しています。​

先生の研究が、地域社会の中でどのように役立つと考えていますか?

 看護師は医療現場だけでなく地域社会を支える存在であり、専門知識に加え、情報を正しく読み解く力や多様な価値観を理解する力が欠かせません。この研究は、各大学が自らの教育を客観的に見直す材料になります。例えば、AI活用のための「情報」教育や、多文化を理解する「多言語」教育の充実度を把握することで、時代に即した教育体制を整えられます。大学が社会の変化に合わせた教育を行うことは、結果として、どんな変化にも柔軟に対応でき、地域の人々の生活や心の背景を深く理解して寄り添える「質の高い看護人材」の育成につながり、地域の皆さんの健康と福祉に貢献できると考えています。

この研究をどのように発展させていきたいですか?

 今後は、教養教育の「量」だけでなく、「どのような内容がどう学ばれているか」という質の側面や、大学が掲げる教育目標との整合性を分析したいと考えています。また、資源が限られる単科大学でも学生が自由に科目を選べるよう、他の大学との連携やICT(情報通信技術)を活用した教育の可能性についても検討する予定です。これらの研究を通して、学生が4年間を通して豊かな教養を育み、社会の変化に対応しながら新たな価値を創造できる看護職として成長できるような、より良い教育環境づくりに貢献していくことが目標です。

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